福岡大学 英語入試問題解説 ２０１３年
整序英作文問題
- 次の日本文の意味を伝えるように英文の（ａ）〜（ｆ）の空欄を１〜７の語（句）で埋め、その番号を記入せよ。なお、使わない語（句）が一つある。
その会社は通常は学歴にもとづいて従業員を雇うが、今回はそうではない。
The company usually hires employees ( a ) ( b ) ( c ) educational background, but it ( d ) ( e ) ( f ) this time.
1. the basis 2. the case 3. for 4. is
5. not 6. on 7. of
(福岡大 2013年度出題)
考え方
- まず、１文目から検討しましょう。
日本文と英文の、Ｓ、Ｖ、Ｏなどを比較しながら見ていきます。
１文目のＳＶＯ＝「その会社は通常は従業員を雇う」に当たるのは、The company usually hires employeesです。
残りの「学歴にもとづいて」の「学歴」は、educational background（直訳だと「教育上の背景、経歴」）ですから、「〜にもとづいて」に当たる部分が、ａ、ｂ、ｃの部分となります。 - 「〜にもとづいて」が、on the basis ofという熟語だと知っていれば簡単に解けますが、この熟語を知らない可能性もありますね。
- そういう場合の解決法として、たとえ意味がわからなくても、品詞だけで見当をつけていく方法があります。
- コツの一つは、前置詞に注目することです。
前置詞の後ろには、ほぼ（動）名詞が来ます。
特に、ofという前置詞は「名詞＋of＋名詞」の形で、「〜の〜」という意味になることが多いです。 - 選択肢の中に、ofがあるときは、「名詞＋of＋名詞」の形を取れるものがないか、検討してみましょう。
選択肢中では、名詞は、the basisか、the caseしかありませんので、「基礎、基準」という意味を持つthe basisのほうが当てはまりそうだと見当がつくはずです。
これで、the basis of educational backgroundの形はできました。名詞the basisの前にもまた、前置詞が来ると考えられます。残りの選択肢から、forかonのどちらかです。 - 前置詞のonには、「基礎・原因」などを表す働きがあり、「〜にもとづいて」という意味を持ちますので、こちらを選びます。
≪ 例 ≫
a movie based on fact
事実にもとづいた映画
on condition that Ｓ＋Ｖ
〜という条件で - on the basis ofで、「〜の基準で」→「〜にもとづいて」という意味です。
- ２文目は、「今回はそうではない」で、主語はitのようです。
主語がitだとしたら、その次は動詞をさがしてください。
選択肢中に動詞はisしかありません。否定の内容に合わせて、it is notまでは、見当がつきます。
残った選択肢で、the caseが実は正解です。
be the case 「本当だ、真実だ」という意味の重要熟語
- caseという単語は、「場合」「箱」という意味は、学生は知っていますが、他に、「真相、事実」という意味もあり、これはよく大学入試で出ます。
be the caseの形で用いて、「本当だ、真実だ」という意味になります。
≪ 例文 ≫
That is not the case.
それは本当ではない。
That may be the case.
それは本当かもしれません。
That's always the case with Japanese people.
＜直訳＞それは日本人に関してはいつも真実だ。
＜意訳＞日本人はいつもそうだ。 - 「本当だ」「そうだ」という和文に対して、be the caseはなかなか思い浮かばないはずです。
長文読解でもよく出てきますので、しっかり覚えておきましょう。
今回の問題は、熟語力を試すものでした。 - 福大の問題では、和文からはなかなか思い浮かばない熟語や構文が出ることが多いです。
熟語は、難度の高いものまで、例文とともに英作文できるレベルまでトレーニングしておく必要があります。
正解
- 6 1 7 4 5 2
The company usually hires employees on the basis of educational background, but it is not the case this time.
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